けろちか修行中@竹林

白紙の研究者。生きるのだって日々研究。

6月24日 日本語教える月曜日

月曜日は日本語の授業の日です。

午前2コマ、午後2コマと90分授業を4回分担当しています。

午前のクラスと午後のクラスはメンバーが違うのですがどちらも講義内容は一緒。

とはいえ、理解度やモチベーションに差があるので進度や出来る内容は微妙に変わってきますが・・・

 

学生たちは月~金まで同じ時間に授業を受けているので、彼らにとっての私は「月曜日の先生」となるわけです。

週末明けの授業、爽やかにスタートを切りたいものですよね。

 

朝からシャキッと授業に臨んでやるぞと、朝から学校の近くのコンビニでコーヒーを購入していたら「先生、おはようございます~」と学生さん。

 

別に悪いことしてるわけじゃないのに、学生にコンビニで会うと恥ずかしいです。

 

 

学生は90%が中国人で残りがベトナム人。大学の学部を母国で卒業してから日本の大学院へ入学するためにN2(日本語の検定試験の2級相当)を取得するために勉強しています。とはいえ、私の担当しているクラスは初級でN5(日本語の検定試験の5級相当)の内容もまだ終わっていません。

 

日本語の検定試験は年2回、7月と12月なので私のクラスの学生たちは頑張れば来年の7月にN2合格まで辿り着ければ良いのですが・・・。最終的には学生個人の努力にかかっています。

 

さて、今週の授業の内容は「自動詞」「他動詞」「完了形」「未来完了形」でした。

 

いまどきの学校は黒板だけでなく、パワーポイントも使えるので便利です。(準備は大変だけど)

 

 

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自動詞は、ドアが開きます 電気がつきます ろうそくが消えます・・・のように人の行動によらずに変化する動詞で助詞は「が」です。取り立ての際は「は」も使います。(そのドアは開きます、この電気はつきます・・・等)

 

他動詞は、ドアを開けます、電気をつけます、ろうそくを消します・・・のように人の行動によって変化する動詞で助詞は「を」です。

 

動詞を覚えるときに、この考え方を知らないと助詞を間違えて作文をしかねないので注意が必要です。外国語として考えると、日本語の助詞は難しいです。日本人でも正しい助詞を使って会話をしている人が決して多いとは言えません。それでも、日本人同士だと「ん?おかしいな?」と思ってしまうラインがあるようで、無意識的に助詞を使い分けています。

 

普段日本人が何気なく使っている「電気ついてっから、電気消して~」という会話。

簡単そうですが、日本語学習者からすると不思議な会話です。

この会話、初級の日本語学習者はまず「電気がついていますから、電気を消してください。」という文型で学びます。

「〇〇 (助詞が)(自動詞ます形)から、〇〇 (助詞を) (他動詞て形) ください。」

これだけで異なる種類の動詞が異なる活用で使われている文なのです。

 

これが関西だと「電気ついとるやろ、消したって~」になるかもしれません

九州だと「電気がついとるけん、消しと~と」

上司へ言うなら「電気がついておりますから、消していただけませんか」という場合もあるでしょう

赤ちゃん言葉だと「電気がちゅいてまちゅから、電気を消ちてくだちゃいね~」

ツンデレなら「電気がついてるから、ちゃんと消しなさいよ!・・・暗くないとバースデーケーキに火をつけられないじゃないの///」

 

・・・日本語って多様ですね。

もちろん、こういった微妙な動詞の変化や言い方の多様性は多言語でもあるわけです。

だからこそ、母国語でない言語を理解できるようになるためには、まず基本の文法を理解することが近道だと思うのです。ターゲット言語の国に住んだらその国の言葉が身に着く・・・なんてのは幻想、というか時間がかかりすぎる!

 

何事も基礎を固めてから実践と応用あるのみですね。